グランフィールのオプションパーツとして

既に後付けの「グランフィール」を導入している方や
グランフィールの取付けを検討中の方々に
より一層グランドに近いタッチと響きを得るためのパーツをご紹介します。

 
普通のアップライトピアノにグランフィールを後付けした場合
レペティションスプリングやドロップスプリングは新たに追加され
バットの形状も理想的な形に加工されますが
それだけではグランドピアノと違う部分が残ってしまいます。
グランドピアノと違う部分を出来る限り同じ仕様にすることで
限りなくグランドピアノに近いタッチと響きが得られるようになります。

 

ハンマーのスカッチ
グランドピアノとグランフィールピアノ(後付けでは無いほう)の
バックストップ方式は、スカッチ(溝)の入った木部を
グランドピアノのバックチェック
スキンの貼られたバックチェックで咥える仕様になってます。
グランドピアノならばハンマーのテールにスカッチが
グランフィールピアノならばキャッチャーにスカッチが入ってます。
(写真 : グランドのバックチェックとテール)

 
アップライトのバックストップ
一方アップライトピアノのバックストップは
スキンの貼られたキャチャーを
クロスの貼られたバックチェックで咥えます。

 
単にグランフィールパーツを後付けしたアップライトピアノは
バックストップ方式がアップライト仕様のまま
グランドのタッチを再現することになってしまいます。
もちろんアップライト仕様のバックストップ方式でも
グランフィールは動作しますが
より理想的なタッチを得るには
グランドピアノと同じバックストップ方式にする必要があるのです。

 
グランドピアノ仕様のバックストップ方式
キャッチャースキンは剥がして、キャッチャーにスカッチを入れ
バックチェックはグランド仕様のバックチェックに交換してやると
グランドピアノと同じバックストップ方式を実現可能です。
(或は既存のバックチェックにスキンを貼るといった方法もアリです)
これによりスッキリとした、めりはりのあるタッチが得られるようになります。

 
もうひとつアップライトとグランドで違うところが残っています。
鍵盤手前側底部で下りてきた鍵盤を受け止めている
「フロントパンチングクロス」です。
アップライトのフロントパンチングクロス
一般的なアップライトピアノのフロントパンチングには
柔らかく小ぶりのものが使われています。
一方グランドピアノのフロントパンチングクロスは
硬めでサイズもひとまわり大きめのものです。
故に理想的なグランドのタッチを実現したい場合
フロントパンチングクロスをアップライト仕様のものから
グランド仕様のものに交換しておきたいのです。

 
ホワイトパンチングフェルト
交換するにあたっては
最近は特にその効果が得られやすい
「ホワイトパンチングフェルト(コニカル)GP用」をオススメしています。
音の立ち上がりが速くなり、芯のある響きになってタッチもよくなります。

 
「グランドピアノ仕様のバックストップ方式」、
「ホワイトパンチングフェルト」、
グランフィールのタッチと響きを
より一層グランドピアノに近づけたい方々にオススメです。

 

「グランフィール」については
以下のページに詳細を掲載しております↓
http://www.piano-tokyo.jp/granfeel.html

 

 

渡辺ピアノ調律事務所
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-20-14
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タッチレールの取付け(カワイRX-1G)

カワイのグランドピアノRX-1Gの鍵盤が重いとのことで
タッチレールを取付けました。

 

BWは44gとそこそこ重いです。
SRは5.8で、ARは6.0です。

 

鍵盤押え
既存の鍵盤押えをタッチレールと置き換えます。

 

タッチレール
タッチレールを取付け、スプリングキャップをまわして調整すれば
あっという間に作業完了です。

今回はBW39gに調整しました。

 

今回のように単にタッチレールを取付けるだけでも
BWは小さくなり鍵盤は軽くなりますが
ご希望の方には、タッチウエイトマネジメントとタッチレールを
ミックスした作業も提供させて頂いております。
タッチレールとタッチウエイトマネジメントを組み合わせることで
BWだけでなく慣性モーメントも小さくすることが出来ますので
より軽いタッチを体感頂けます。

 

ピアノマスク
ちなみにこのピアノには、ピアノマスクが搭載されています。
消音ユニットのようにピアノの性能に影響を与える事もなく
合理的なシステムです。

 

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